意外に知らない処分のルール

遺品整理の行うことにおいてネックの一つが、整理の中でどうしても多く出てしまうご不用品の処分方法です。
遺品整理の際に出るご不用品もそうですが、家庭から普段排出される廃棄物は家庭系一般廃棄物と言われ、法律により市町村が処分責任を負っています。
処分の方法も市町村ごとに一般廃棄物処理計画を策定しており、「収集方法」・「運搬方法」・「処分方法」が決められています。
なのでたとえ隣り合っている市町村でも収集や処分の方法は違う形をとっている場合も珍しくありません。
たまにあるのですが、家を出てから時間が経った遠方のお客様からのご依頼の際、

「実家の遺品整理をしなければいけないが、今住んでいるところの不用品の処分方法とは全然違うのでどうやって処分したらいいか分からない。」

と言われることがあります。
家を出て何年も経ってしまうと不用品をどうやって処分していたかなんて忘れてしまいます。
私もこの仕事をしていなければわからないことだらけです。

不用品の収集運搬と処分の方法

また、処分の方法で考えなければならないものは分別の仕方だけでなく、どういう風に不用品を収集してもらうかということです。
先に書いたように、不用品の「収集方法」・「運搬方法」は市町村ごとに違い、尚且、遺品整理で多量に不用品を出す際は通常の処分方法が使えない場合もある為注意が必要です。
そのような時はまず市町村の役所に相談することが重要です。

廃掃法違反の業者が多い

たとえ遺品整理業者に依頼する場合でも、遺品整理業者がその不用品をどのように処分するのか、運搬方法はどのようにするのか勝手に決められるわけではありません。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律
第二章 一般廃棄物
第二節 一般廃棄物処理業
(一般廃棄物処理業)
第七条 一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、一般廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。
<一部抜粋>

つまりはお金をいただいて不用品の収集と運ぶ行為をする時は、その不用品があるところの市町村長から許可を受けていなければ行ってはいけません。
その許可というのも簡単に取得できるものではなく、会社の信用性や運搬能力など様々な情報を加味し、許可を出せると認められた場合のみ許可を受けることができます。

ごみの処分に関わる廃掃法はかなり厳しく作られており、勘違いをされる方もいらっしゃるのですが、友人などにお願いして不用品を処分場まで運んでもらう行為も違法です。十分ご注意ください。
ただし、市町村によっては運ぶ車に不用品を排出する依頼者が同乗している場合は問題ありません。

先に書いた廃掃法を破ると罰則も定められており、

第五章 罰則
第二十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第七条第一項若しくは第六項、第十四条第一項若しくは第六項又は第十四条の四第一項若しくは第六項の規定に違反して、一般廃棄物又は産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を業として行つた者

となっています。
「知らないで頼んだら違法業者だった」
という場合もあるでしょう。
しかし、依頼者は依頼する業者を調べ、信用できる業者に依頼しなければならないことも法律に定められており、
知らなかったでは済みません。

弊社では市町村の役所への連絡や、許可業者の手配などできる限りお客様のご希望に沿いつつ、ご負担をかけないよう業務を行います。

ルールは破るためにあるなんて言った方もいましたが、ルールがなければ今の世の中は成り立たないのが事実です。
なぜこのような決まりができているのか自分の為にも今一度考える機会にしていただければと思います。

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