先日、親戚に不幸があって法事のため帰省した社員がおりました。
週末を使っての急な帰省だったことでとても疲れたと言っていましたが、話を聞いていた中で興味深かったことが1つ。
葬儀に際して、故人の息子さんが「死去の事実をどんな人に知らせればいいのかわからなくて困ってしまった」と言っていたそうなのです。
ここ数年施設のお世話になっていたことで、故人が外出することはほとんどなく、また携帯電話も持っていなかったため友人関係もさっぱりわからなかったのだとか。
結果としては、かつて習い事をしていた先や年賀状などから親しかったらしい人をたどることが出来て、親戚以外にもどうにか友人知人にあたる方々へ連絡できたそうですが…
人付き合いが希薄化していると言われる昨今、こういうこともあるのかと思いました。
最も身近な存在であるはずの親の交友関係がさっぱりわからない。
それは、故人との別れを惜しむ人、故人が別れたくなかった人、それらの人に大切な連絡が伝わらない可能性を意味します。
そうなってしまったとしたら、故人の供養という意味では不十分な面が出てきてしまうかもしれないと。
あなたの場合はどうですか?
この話を聞いた時、自分の親の場合はどうだろうと考えました。
そういえば、自分も両親の交友関係などあまり知らないなと。
今すぐのことではないとしても、いずれ自分の親が亡くなった時、親戚以外にどういう人にその事実を連絡すればよいのか。
それは、親の交友関係、友人関係というものを多少なりとも把握していなければ難しいことです。
携帯電話を持っている人でも、電話帳の中のどの人と仲が良かったのか。
電話帳に番号が登録されていても、全員が仲が良かった人であるとは限りません。
上述のように、亡くなるまでしばらくの間を施設のお世話になっていたとすれば余計に交友関係も限られてしまうこともあるでしょう。
認知症を患ってしまったり、気分が落ち込んだりして「誰にも会いたくない」と言い始めてしまったりしたならば、なおさら人付き合いが減っていくことになります。
それも含めて、エンディングノートなどにしっかりまとめられていれば、遺族が困ることも減ると思われますが…
いずれにしても、「その時」になって慌てなくても済むようにしておきたいものです。